"EMを環境保護に役立てようと考えて"というよりも珍しいもの好きで何でも試したがり屋の私は、2年程前から生ゴミを有機質肥料として活用しようと思い立ち実験を始めました。ここでは、その経過を書いてみたいと思います。
家庭から出されるゴミの3割以上が生ゴミです。生ゴミは、調理くずや食べ残し、保存中に腐らせたものなど、腐りやすくて燃えにくいために、家庭ではなかなか処理できない厄介者です。そして、ほとんどの家庭がその処分を自治体のサービスに任せているのが実態だと思います。
私は家庭での調理などほとんどしたことのない一般的な亭主族の一人ですが、微生物の力を借りれば大地に還元される有機物である生ゴミをわざわざ多大なコストとエネルギーを費やして燃やしてしまうのはあまりにも馬鹿なことだとは思っていました。
EMの存在を知ってから、自分自身の好奇心を満足させるとともに、少しでも環境保護に役立つことができればよいと考え、妻の協力を得ながら、さっそく実行に移すことにしました。
EMによる生ゴミ処理の原理は、生ゴミにEMで発酵させた”ぼかし肥(もとは有機農法の言葉で有機質を発酵させ肥効を和らげた、つまり、ぼかしたもの)”をなまごみにまぶすようにして空気を遮断した密閉容器の中に入れ、ぼかし中で増殖したEMによって生ゴミを発酵させるというものである。
始めは、ありあわせの道具で簡単に処理できるものと考えて、普通のバケツ、空気を遮断するためのビニール袋、さらに密閉性を良くするための水を入れたビニール袋(これは本に紹介されていた方法)、そして、”ぼかし”を準備しました。
生ゴミを入れるたびにビニール袋を開けなければいけない不便さをがまんしながら処理していましたが、二日程で失敗が明らかになりました。密閉性向上のための水を入れたビニール袋が破れ、ゴミが水浸しになりました(本を恨みました)。さらに空気を遮断するためにバケツを包んでいるビニール袋ですが、これでは密閉性を保つことができず、ものすごい臭いがするのです。すぐに中断することになりました。
やはりキチンとした道具が必要と考えて、生ゴミ処理専用のバケツを追加購入しました。これには密閉性に優れたフタがついており、また生ゴミからでる水分を簡単に取り出せるスグレものでした。処理の継続性(1個はゴミ投入用、1個は発酵熟成用)を考えて2個を用意しました。
専用バケツのおかげで生ゴミを発酵熟成させることができるようになりましたが、気付いた点を整理しておきます。
要するに生ゴミ中のEMの勢力が他の腐敗菌の勢力よりできるだけ早く優勢になるようにすることが大切なようです。
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EMの存在を知った私はどうしても試してみたくなり、生ゴミ処理を始めると同時に、それまでほとんど見向きもしなかった家庭菜園を始めることにしました。
都市でのアパート暮らしの私は菜園を持っていませんが、幸いアパートに庭があり花などを作れるスペースがあったのでそれを利用することにしました。草ばかりが生い茂り、石ころだらけの土地でしたが、とにかく深さ数センチだけ掘り返し、おきまりの石灰と大きな効果があると書かれていたEMぼかしを説明書の分量どおり散布しました。
初年度はあまり期待していなかったのですがそれ以上に失敗でした(自分の技術のなさを棚に上げております)。秋まきの野菜から始めたのですが、野菜の成長は芳しくなく、虫の多さにも閉口しました。やはりEMは農薬や化学肥料ではなかったのです。即効性は全くありませんでした。
そうこうするうちに始めて完成した生ゴミ肥料を埋めようと、土を掘り返してみて納得しました。わずかな厚さの土の下は石ころだらけで植物の根が伸びられる土地ではなかったのでした。こんな土地では、さすがの生ゴミ肥料もほとんど効果はなく収穫はわずかでした。
やはり土づくりが重要だと考えて直し、生ゴミを埋めるたびに土をできるだけ深く掘り返し石ころを取り出しました。来年の成果を夢見て生ゴミ処理を続けるとともに、効果は出ないと思いながらEM1号の希釈液の散布も続けました。
二年目の夏、少し成果が出てきました。種まき前にもみがら燻炭やEMぼかしを散布して土づくりをした結果、トウモロコシは青々と育ちそれなりの収穫をもたらしました。しかし、まだまだ虫による被害が多く、根の成長もいまいちでした。その年の冬も生ゴミを埋めるたびにできるだけ土を深く掘り返すことを続けました。
三年目の夏の今年、キュウリや茄子、枝豆など夏野菜はそれなりに大きく育ち収穫をもたらしてくれました。ただ、まだ革命的な成果は見られません。となりの出来よりも少しいいかなという程度です。まだまだ土壌改良が足りないようです。感動的な収穫を目指して努力を続けたいと思っています。また遅ればせながらEMの有効性の比較実験もしてみようかと思っています。
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何事も試してみなければ気が済まない私は、以前から精米も家庭用の精米器を使って自宅で行っていますが、副産物の米ぬかはゴミとして捨てていました。EMの存在を知り、生ゴミ処理に使うぼかしの主原料が米ぬかであると知って、早速ぼかし作りにとりかかりました。
EMぼかしを説明書のとおり作るために、EM1号、米ぬか、油かす、魚粉、水分吸収のための紙の袋、空気を遮断するためのビニール袋を準備しました。
説明書のとおり、特に重要だと注意書きしている水分調整に留意しましたが、かびが生えたりしてうまくいきませんでした。
原因はまたビニール袋でした。空気の遮断ができないのです。そこで、クーラーボックスに入れることにしました。密閉できるし、発酵温度を保つことができ一石二鳥だと考えました。
思ったとおりでした。ようやくカビの生えない臭いのいいぼかしができるようになりました。冬場は湯たんぽをクーラーボックスに入れますが、いつでも簡単にぼかしができています。要するに、EMには空気が厳禁ということでしょうか。
EM1号を土壌改良や生ゴミ処理に用いる以外にEMの脱臭力、抗酸化力、抗菌力を利用した用途が紹介されていましたので、利用してみました。
手間を惜しまなければ、低コストで大きな効果が得られるようです。これからもいろいろ試してみたいと思っています。
EMを環境保護のために使ってみようと考え、いろいろと実践して2年ほどになりますが、雑感をまとめてみました。
ものは試しという気持ちから始まったEMの活用ですが、環境にやさしい生活とは何かを考え、かつ実践する機会となりました。少しの費用と少しの努力で環境保護に役立つこの方法を主体的に理解し実践する人のネットワークが少しでも広がればと思います。